フィリピンでは感染拡大しており、5月31日には新規感染者590人が確認され、
感染者累計は18,086人、死者数は957人で増加傾向にあります。
抑止のために、外出・移動制限が3月17日に導入。
警察、軍を動員して厳格な運用が続けられています。
「私たちは24時間見張られているようで、監禁状態の生活だ。」と
メッセージが来ました。
日本の制限とは違い、ロックダウンのようなかなり厳しい制限です。

給食支援をしている、首都圏周辺のラグナ州でも3月16日から学校閉鎖が
続いています。
地域ごとの感染予防ルールで、決められた曜日の決められた時間内に
1家族1人が外出が許され、生活必需品や食品を買いに行きます。
しかし交通手段が無いため、ほとんどの人が遠くのスーパーまで歩いて
いかなければなりません。
日雇い仕事をしている家庭が多く、仕事も無くなり飢えと困窮状態が続いています。
フィリピン政府の支援の米や缶詰、6,500ペソ(約13,700円)も届いていない家庭ばかり。
2月に学校建設に行った、ブラカン州カカロンバタでも地域みんなが空腹状態が続いており、支援を求める声が届いています。

そんな中、4月末に給食支援をしているサウスビルⅠ小学校では、先生や保護者、篤志家からの寄付金で米や食品を購入し、許可を得て先生方が小分けにして生徒の家に届けたそうです。
厳戒態勢の中で、助け合う姿にRASAも活動を一日も早く再開したいと強く感じましたが、動くことができないため、気が焦るばかりです。
けれども、3年生の生徒が1人新型コロナ感染で亡くなったと訃報が届きました。
先生方も外出できず、現在の状況は掴めていないため、無事を祈るばかりです。

6月1日に制限が緩和されます。
8月末の学校再開(予定)に向けて、新しい教育方針実行のために先生方が動き出します。
しかし、生徒はあと3ヶ月近く自宅待機が続きます。
現状の詳細情報が少しずつ届くと思いますので、随時ご報告させていただきます。

今年度はこのような状況ですので、学校建設とボランティア派遣(給食支援・学校建設)を中止することとしました。
給食支援につきましては、現地の子どもたちの健康状態や給食用食材調達などを調査し、活動再開可能となれば、すぐに始められるよう準備に努めております。

今までRASAの活動に賛同いただた皆様のご支援に心から感謝申し上げます。
新型コロナ感染拡大で、日本、フィリピンそして世界中が先が見えない状態です。
RASAでは、貧困と飢えに苦しむフィリピンの子どもたちが一日でも早く日常生活に戻り、教育を受けることができるように、活動継続に力を入れてまいります。
今後ともご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。

サウスビルⅠ小学校有志で行われた、寄付による食品配布の様子