【この記事は、RASA-Japanの理事を務めている藤井忠子様が執筆されたものです。】

定期的に開催される、RASA参加者の食事会。

RASAの事務所で、時には外で。

就職のことや、進路のことを話します。

大学ではつながってない人間関係が、RASAでの現地活動を通じて、繋がっています。

そしてさらに、現地活動を終えて帰国した後も、活動を報告する文集や、DVDづくり、対外イベントに、自主的に参加してRASAの活動を伝え、

このRASAでの体験を後輩にも勧めたいと、募集活動にも協力し、

ホームページやSNSにも、協力。

そして、自身の就職試験の面接での失敗談や成功例を共有することで、就職活動を続ける先輩は、目指すところがはっきりしてくる。

数ヶ月後、就職の決まった学生が集まって、其々の卒業後のあゆみを確認する。

そのまた数ヶ月後、就職した社会人組が、夏休みに集い、またつながる。

こうして、フィリピンで繋がった人々が、どんどんとつながりを強くしています。

こんな素晴らしい人の繋がりは、RASAが目指してきた、日本の若者が(参加ボランティアが)、精神的な成長を遂げられる場所と言えるのではないでしょうか。

現代日本の高度な文明社会、すなわち更なる発展を追い続ける社会で生きることは、パターン化された、効率を追い求める経済の仕組みの中を生きることです。

その影で、おろそかにされていく人間関係や人の命、ー人間の「尊厳」「人だからこそ持っている尊厳」、それは今の人の働きが物質的に換算されるシステムの中では、重要視されることはありません。

それを学生諸君に、体験を通し気付いてほしいのです。

しかしなお、その現実の中で生きなければならないのです。

壊れかけた「社会」で生きるには、何が大切か?

支えになるのは、「人間関係」と、「正しい価値観」です。

これを彼らが体験によって気づき、各自の歩む未来に当たって、大切な価値観を、見つけること。

そして壁にぶつかった時に、迷った時に、自分に繋がる後ろ盾となる物をもち、体験後に変化を見せることは、大変やりがいのあることです。

たとえば。

今年の5月、RASAに参加した学生が、その体験で気づきを得て、「開発教育」を学びたいと、一念発起し、大学院入学を目指し、合格!
今まさにその学部で、学び研究して、夏の給食活動に、テーマを持って参加します。

「貧しくても支え合うことの大切さ、家族的なラフな人間関係」というものが、フィリピンでの体験を互いの共通点として、つながっていることを確認できます。

ほかにも。

毎年行うRASAの学校建設になんと3回も参加した学生がいます。
そんな彼が「目指していた就職先から合格通知が来た」と一番に報告に来てくれました。

「RASAでの体験が役立ちました。」と涙を流して、共に喜びを分かち合うことができました。

さらに。

8月11日には、今年の2月にフィリピンでのボランティア活動に参加した現地リーダーが、自宅で育てた採りたての野菜、フルーツを持参してRASAの事務所を訪問してくれました。

新鮮さと、味が格別でした。
杉浦万寿美野菜
その方は就職報告だけでなく、社会人になっても、時間を作って、RASAの仕事を手伝いたいと申し出てくださいました。さらにはRASAの活動に賛同して、自主的に役立ちたいと申し出て頂きました。

若者とRASAの絆の輪が広がっていく中で、長年の希望である、RASAの同窓会作りも、手が付けられそうです。

その際は、各年度の連絡係をお願いすることになりますが、よろしくお願いします。

本当にありがたいことです。
若者の未来に 幸せを願うばかりです。

RASA-Japan
理事
藤井 忠子