フィリピンの恵まれない児童に学校を! 給食を! 教育こそ貧困の連鎖を断ち切る力になる

ボランティアの声2013年

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Y.Mさん フィリピンで学んだこと

今回私は初めてフィリピンへ行きました。訪れるまでに私が抱いていたフィリピンに対するイメージは、南国でバナナや米を作る農業が盛んな国だが、貧富の差が激しく、貧しい人が多いだろうというものです。特に、ゴミの山で暮らす人々は貧困に喘いでいて、教育どころか十分に食べることさえ出来ず、不幸な日々を送っているのだろうと考えていました。しかしながら、私たちが過ごしたフィリピンのカンドン市は長閑で素敵な所で、貧しい人はいても食べることに困るようなことはなく、皆おおらかで明るい人達でした。ホストファミリーに至ってはいつも家族のように温かく接して下さり、私が過ごしやすいように最善を尽くして下さいました。特に印象に残っていることは滞在中に私が風邪をひいてしまったことです。意地でも学校建設の作業に行こうとする私に対してホストファミリーは休むことを勧めて下さり、私のことを気にかけてホストマザーはおかゆを作って下さったのです。正直、これほど他人からの温かさを感じたことは初めてだったのでとても感激しました。
今回のフィリピンへの訪問はフィリピンの子供たちのために学校を建設することを目的としたボランティア活動で、少しでも自分が役に立てれば良いなと思って参加しました。しかし、私にとって今回の旅は今までの生活や自分を見つめ直す良い機会になりました。二週間と短い期間でしたが、私がフィリピンで経験したことは大事なことだったと思います。普段の日本での生活がどんなに楽なものであったかということを考えさせられました。私にとっては、洗濯機、掃除機、お風呂と水道は当たり前の物ですが、ホストファミリーのお宅にはそれらが何一つなく、どれだけ楽な暮らしをしていたかを痛感しました。それと同時に授業で学んだ大量消費についての理解を深めることが出来ました。誰もが大量消費が可能になっている現在において、出来るだけ無駄なエネルギーを消費せずに自給自足をしているホストファミリーの暮らしは環境のためにも良いことだと思いました。見習わなければならないことだと思います。それにお金を持っていれば幸せになれるのだと考えていた私に、実際にはそんなことはないのだということを気づかせてくれました。自分たちは貧乏だと話していたホストマザーですが、彼女の悲しそうな顔を見たことは一度もありませんでした。それは彼女の幸せはお金ではなく、家族一緒の生活だからです。シーランド神父様も、フィリピンの人達にとっては神様が第一で、その次が家族、そして次に自分が来るのだとおっしゃってましたが、大切なものの中にお金の話は一言もありませんでした。家族、親戚や地域の人々の絆が強いフィリピンの人々にとってお金よりも愛情が大事なのです。
最後に、いつも温かく、家族のようにもてなして下さったホストファミリーには本当に感謝しています。私も彼らを見習って、いつも温かな気持ちで人々と接することが出来るように頑張りたいと思います。

A.Yさん フィリピンで感じたこと

友達の「私は一人でもフィリピンに行く」その一言が、私もフィリピンに行こうと思ったきっかけでした。椙山にこの海外ボランティア活動があることは知っていましたが、私は海外に行ったこともなく、もちろん英語も話すことができません。しかもフィリピンには治安が悪いイメージがありました。さらに携帯電話を使うことができないので寂しくなっても日本に電話することもできません。しかし親元を離れ日本と真逆の環境で過ごすことで自分がどう成長できるか。何を学ぶことができるか。自分で挑戦してみようと思い参加を決意しました。
フィリピンに実際行って大きく感じたことは2つあります。1つ目はボランティアの在り方についてです。私たちの今回の活動内容は「学校建設」でした。フィリピンに行く前の私の考えは、フィリピンは日本よりも貧しい=学校が少ない=私たちが建設のお手伝いをする。今思うとなんて上から目線なのだろうと思います。きっと貧しいことは幸せじゃないと心のどこかで思っていた気がします。フィリピンは確かに生活が日本に比べて不便なところはあります。しかし、フィリピンには日本に無い暖かさがありました。皆で笑い合って毎日家族そろってご飯を食べる。家族と過ごす時間をとても大切にしていました。とっても幸せでした。私を家族の一員としても迎え入れてくれました。学校建設はあくまでも作業で手伝いです。やって当然のことです。それよりも私は家族が自分をもてなしてくれることに常に感謝の心を持つことの方が大事だと思いました。ご飯を作ってくれたら「おいしい!ありがとう!」自分の体調を心配してくれたら「心配してくれてありがとう」と素直に伝えることが、家族のおもてなしに対して自分ができる唯一のことだったと思います。だからボランティアとは特別に「何かをしてあげる」「人の役に立とう」とかそういうわけでなく、生きていく上で当たり前の行動なのだと感じました。
2つ目はホストファミリーへの感謝です。私はホストファミリーのことが大好きです。本当の家族になったと勝手ながら思っています。私はフィリピンに到着した夜。初めての海外とこれから先の2週間が不安でホストマザーの前で泣いたんです。そんな私を見てホストマザーは「Don’t cry Aika」と一緒に涙を流してくれたんです。なんて素敵な人なんだろうと思いました。私は家族と色んな話をしました。全力で甘えました。建設作業で筋肉痛になったこと。お腹が痛くてお昼ごはんが完食できなかったこと。好きな食べ物。日本の家族と友達。恋愛。ホストマザーとファザーがどうやって出会ったかも聞きました。遠くの大学に行っていた息子が帰って来るときは自分の弟が帰って来るみたいで一緒に嬉しくなりました。家族と過ごした2週間。私は決して忘れません。こんな私を受け入れてくれたこと。私のへたくそな英語を一生懸命理解しようとしてくれたこと。すべてにおいて感謝しています。私はまだまだ考えも性格も子どもです。だけどフィリピンで感じたことを糧にこれから生活していき、自分をまた成長させ、自分の夢を叶えた時にまたホストファミリーに必ず会いに行きます。本当にありがとうございました。

S.Yさん 感想

フィリピンでの異文化体験を通してまず多く得る事が出来たのは、現地の人々の心の温かさでした。ホームステイ先には、いつもたくさんの子供達が笑顔で駆け寄ってきて、ホストには、あり余る程の精一杯の歓迎と支援をしてくれました。現地の人々は常に笑顔で、休日のお昼には親戚や近所の人々が自然に集まり世間話で盛り上がる様子は、現在の日本では見られない光景であると思いました。この人柄の背景には、時間に余裕を持った生活をし、家族との時間をとても大切にしているという生活スタイルをとっているからであると思いました。かつての日本もアニメのサザエさんのような家族や生活スタイルが主流で、地域との人々との交流も活発であったと思うけれど、近年、携帯電話やパソコンが普及した事で、一人一人が孤立した生活を送るようになってしまったのではないかと思いまいした。世界中どこでも誰とでも繋がる事ができ、パソコンで何でも出来てしまう便利さもありますが、フィリピンのような時間に余裕を持ち笑顔で心の温かさを持った人々が暮らす文化は残していくべきだと思いました。
フィリピンでの体験を通して「幸せ」とは何か?日本にいると幸せの感じ方は、人それぞれ異なっているように思えますが、フィリピンの人々にとっての「幸せ」は皆同じであり人々が協力し合いお互いの幸せを望んでいるように思えました。また、フィリピンの生活を通して日本の生活では当たり前の整った生活環境も、「幸せ」であるという事を実感する事ができたと思います。フィリピンにあったものは、人々の優しさ、おおらかでオープンで時間に余裕を持った暮らしでした。反対に無かったものは、現代に生まれた私達の生活では当たり前の事である便利な電子機器や清潔感のある暮らしでした。一方の日本では便利なモノにたくさん囲まれ何不自由ない生活があった。しかし謙虚という国民性の裏にも優しさがあるが、時間に追われ心の余裕が薄れ、個人が孤立する時間が多く人々の関わりが少ない事が欠点であると思いました。本当に大切なものは、フィリピンのような与えられた現状に満足しそれを幸せと捉えているという気持ちであると知る事できた。
このようなフィリピンでの異文化体験をして、モノがありふれた生活が当たり前の今の日本で、本当の幸せとは、本当に大切なものが何か、フィリピンに行って気付かされました。モノがありふれ何でも手にはいる事が幸せと思っていた事が恥ずかしさに変わりました。しかし日本で生活している以上、今の現状で自分が出来る最大限の事を考えるならば、人を笑顔にする事を忘れないという事だと思いました。

S.Wさん

このフィリピンでの生活は今までの俺の人生の中で間違いなく最も衝撃的で、印象深くて、そして素敵な二週間でした!初めての海外、、、行く前は本当に不安で不安で仕方なかったけど、いざ向こうに着いてみると町並み、雰囲気、人柄、空気何もかもが日本とは違い、目に映るもの、肌で感じるものすべてが新鮮で、新しくて、ただただ圧倒されてばかり、、、これはとてもじゃないけれど言葉では表せません。
フィリピンの人たちの人柄はすごく優しくて、あたたかくて、フレンドリーで、、、そしてびっくりするくらい元気でポジティブ!その笑顔と元気さには何回も励まされました!(笑)正直ボランティアの為に行ったのにいつも何かもらってばっかりでまるで自分たちがボランティアされているような気分でした(笑) 可笑しな話ですよね(笑) でもそれくらいフィリピンの人たちはみんな自分よりも家族を、そして俺らのことを大切にしてくれました。当たり前のように俺のことを自分の息子だと言ってくれて、いつも自分のことよりも俺のことを心配してくれて、そのくせ自分が風邪を引いても大丈夫だから気にするなっていって弱いところをみせなかったり。それにおべっかなんか絶対使わない。いつも正直に、真っ直ぐに生きていて誰か困っている人がいたらみんなで真剣に話を聴いてくれたり、かと思えば下らないことを喋りあってみんなで笑っていたら一日が過ぎたり、、、すごく人間らしく生きているなあって、そう思いました!
もちろんいい思い出ばかりだった訳ではありません。マニラで何度も絡まれたり、ストリートチルドレンにお金をせがまれたり、スモーキーマウンテンに住む人たちを見て愕然となったり、、、でもそれはすごく大切なことだ。酸いも甘いも知ることで色々な視点から物事を考えることができるし、そういう体験があるからこそ自分の人生や人間性が深く、濃くなっていくと自分は考えているからです。だからいいことだろうが悪いことだろうがすべて自分の糧になる。このラサのボランティア活動の本当の目的はこうやって学生に異文化を体験させて色々考えさせることなんじゃないかなって思います。
偉そうなことばかり書いてきましたがこの二週間は本当に俺にとって一生の宝物です。僕はこの体験をきっかけに来年、バックパッカーとして世界を一周することを目標にしました。まだ計画段階なのでどうなるかはわかりませんが何があっても行くつもりです!!!(笑) 最後になりますが自分に新しい可能性を与えてくれたラサの方々、一緒に行ったみんな、そして本当にたくさんの思い出とモチベーションをくれたフィリピンの人たち、みんな本当にありがとうございました。
あっ、もうひとつ最後に!、、、い〜つも全力で歌お〜♪踊ろ〜♪笑お〜♪、、、Salamat po!!!(“行くぜっ!怪盗少女 by ももいろクローバー“より)

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